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《adroad alternate》のPLGaramの作戦本部(?) 燃える物を集めて何事か企んだり、PCの設定を練ったりと、AAでの生活の拠点になる(予定)のblogです。
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プロフィール
HN:
Garam
年齢:
35
性別:
男性
誕生日:
1990/06/09
職業:
大学生
趣味:
中世,RTS,チェス,読書,TRPG,なりちゃ,料理,映画
自己紹介:
好き:
・なりちゃ、TPRG(徹夜も辞さぬ!)
・中世ヨーロッパ&トールキン的ファンタジー
・混沌としたものと同時にほのぼのとしたものも好き
・亜人種バンザイ
・甲冑大好き
・戦術的な頭を使うゲーム(戦略は苦手)
・好きなゲームはMount&Blade,Company of heroes
・ロマンがあるのはWWⅡまでだと思っている
・騎士道はロマン

嫌い:
・ヌルゲー、能力インフレゲー
・ファシズム
・辛い物
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各PCのリニューアルに備え、デッサン用の骨人形や衣装の写真をグーグルで集める今日この頃。
ペイントソフトの更新、そろそろフリーソフトを卒業してSAIを買おうかと愚考する。

さて、コロコロ変わる天候のせいで僕の健康もコロコロ変わりなかなかチャットも出来ない状況、ここは一つじっくりとRP方針の確認も兼ねてBBSの要領でSSを書いてみましょう。
本日の作業用BGMはガスト社ゲーム「マナケミア」サウンドトラック。アルトネリコやアトリエシリーズも手がけた会社、内容も良いけど音楽も流石です。しかし聞く音楽の8割が洋楽で、残り2割がゲームと映画のサウンドトラックとかどうなの……。渋いおっちゃんのジャズも良いけど、たまにはライトなのもいいんだぜ。 とと、では始めるとしましょう。

うららかな初夏の日和がアドロードの路地裏の一角、診療所「マリスタン」の窓を照らす。差し込む柔らかな光は眠る少女の頬を包み、碧金色の長い髪が陽光にふわふわと舞った。しかし真昼の日差しというのはそれなりに明るく、伏せられた長い睫毛がゆっくりと開かれ、新緑色のまだ眠そうな瞳があたりを見渡した。
「うぅん……あのあと結局、寝ちゃったんだ……。」
ん~っ!と目を瞑って思いっきりのびをする。どこか猫のような仕草でそれを終えると、目の端に浮かんだ涙を拭って顔をごしごしと擦った。
「ふーむ、結局自律式ゴーレムの実現には程遠いってことね。」
積み上げたる資料の山、殴り書きしたメモの数々……爆発と共に失敗した実験素材の成れの果て、それらを腕組みしつつ眺めて少女、レナータは唸った。
「あー、ようやく起きた。また遅くまで研究してたの? せめて夜は寝たら良いのに。」
小さな妹、リーザがちらかりきった姉の研究室に入り、足元の雑多な書類や材料によろけながら進んでくる。傍らには猫、白いふさふさの毛を持つ貴婦人……ならぬ貴婦猫は今日も悠然と現れ、挨拶とばかりにレナータの顔を舐めるや頭に乗っかる。
「うー、リリー重い。」
"うにゃ”と抗議の声、尤も二人とも嫌そうな様子はなく
「だってしょうがないじゃない、気になるんだもの。」
レナータは明るく笑って、呆れる妹の顔を指でそっと押した。
そんないつものやり取り、非常識な姉が興味の赴くまま寝食を忘れて研究に没頭し、妹は半ば呆れ、半ば心配しながら朝食の呼び出しにやってくる。年頃の娘が部屋に篭もって、怪しげな路地に住まう隠者じみた錬金術師のように過ごすのを知れば普通は親が許さないだろう。
だが、彼女達にはその親がいないのだ。
……尤も、その養父がレナータの研究熱の元祖であるのだから結果は変わらなかったのだが。
とはいえ親が居ないことなどこの町ではさほど珍しいことでもなく、養父の、今では自分の同業者である冒険者やなじみの商人達に助けられながら生活の基盤を築き、更にはすっかり逞しくなった姉妹である。悲壮感など欠片も見せずに今日も元気な一日が始まる。
「ま、お姉ちゃんには言うだけ無駄ね。 ――…そんなことじゃ、この前のぎっくり腰のおじちゃんにも嫌われるんじゃないかしら。」
「んなっ……リーザ、いつの間にそんな可愛くないこと言うようになったのよ。だ、第一彼とはそういう関係じゃ……。」
大慌てで顔を朱に染めて言っても全く説得力が無いが、
「……ほー、でもこの前お買い物から帰ってきて以来、妙にご機嫌で……なによりお酒が減りましたわねぇお姉さま?」
ぐっと言葉につまるレナータ。
おーっほっほと高笑いするリーザ、素直になれない姉をいびるのは彼女のちょっとした倒錯した趣味なのである。
実際レナータの酒量は減っている、大きく減っている――といってもまだ十分に多いのだが、元の量が半端無いだけに変化も大きい。具体的にはドラゴンレベルからオーガレベルといった所か、結局人外なのに変わりはないあたりが彼女の非常識たるゆえんだが。
「だ、だって……し、心配だって……。」
「んー?聞こえませんわ、お姉さまー?」
赤い顔を俯かせながらごにょごにょと喋るレナータに、半目で聞き返す。
猫のリリーはレナータの肩に乗っかりながらペチペチと尻尾を振っておちょくるように頬をはたいている。どうでもいいが酷いなお前ら。
「……真剣に、心配してくれたの。――…その、お義父さんみたいだった。」
はぁー……、その答えを受けて全力でため息を吐くリーザ。小さな身体がガクンと脱力、え?え?と慌てる姉の肩にそっと手を置いた、心配そうというか、残念そうというか哀れむような目つきで。
「なんというか、お姉ちゃんってほんと父性に弱いわよねぇ……。この前もダンディな騎士様に誘われてまんざらでもなさそうだったし……そのうち悪い男に騙されてホイホイついていっちゃうんじゃないかって心配になるわ。」
「な……な、」
妹の大人びた発言に驚くと同時に、姉の威厳が音を立てて崩れていくのを感じて(仮にあったとしたらだが、)先ほどまでとは違う意味で顔を赤くした。
「何よ、い、いつのまにそんなことを……。」
困った、言い返せない。
まさにそんな表情でレナータ固まる。しばし固まって、慌てて口を開いたのだが、
「あなたはお義父さんが居なくて寂しくなったりしないの……?」
言ってからハッと気づいて口を塞ぐが、既に遅し。一瞬だけ身体を強張らせるリーザだったが、
「はぁー……本当に手のかかる姉だわ。」
とんでもないことを言ってしまった、と泣きそうな顔をしている姉の頭に背伸びをしてポン、と手を置いてやる。
小さな顔で力強く笑った。
「寂しくなんてないわ、私にはお姉ちゃんが居るもの。――でも、お姉ちゃんにはお姉ちゃんは居ないでしょう?」
よしよし、と姉の頭を撫でてやる。
父母の亡くなった頃の記憶は全くなく、お義父さんの亡くなった日もまだ幼くて記憶がおぼろげだ。
それでも覚えている、この目の前で泣きそうな顔をしている姉が自分の前では決して泣かず、事後処理やその後の生活手段を確保していったのだ。
マリスタンを立ち上げた後お金が足らず、冒険者をやると言い出した時の事も覚えている。
そう、あの時は姉がこうして自分の頭を撫でてくれたのだ。
「……な、なによそれ……ナマイキ。」
言いながらも嬉しそうに表情を緩める姉、なんというか……本当に猫みたいよね、とリリーを見ればじゃれる子猫を見るような半目で飼い主を眺めていたので肩を竦める。
こんなに弱い人なのに、好奇心を抑えられず生活を乱し、不安に負けてお酒を煽り、寂しくなれば自分に抱きついてきて、相手をしてもらえないと酒場へマスターに管を巻きに行く。
食事を作る、と言い出して実験廃棄物のような物を量産した挙句挫折し、子供の教育上、大変よろしくない不規則な生活をしている姉。それでも今日まで、たった一人で自分を守ってきたのはこの姉なのだ。
「ふふん、私もいつまでも子供じゃないってことよ。」
だからそろそろ、私もこの姉を守ろう。
小さな胸を張って、精一杯えばってやる。得意げなリーザを見て、レナータは優しく笑った。
「ふふっ、頼もしいわね。これなら思ったより早くお嫁に行けるかしら。」
でも、それは困る。
こうして姉と遣り合うのは楽しくて仕方が無いのだから。
「あらあら~、結婚は相手が居ないとできないんですのよお姉さま。」
「そ れ は どういう意味よッ!」
だから神様、もうちょっとだけ。
この風変わりで、自堕落で、昼夜逆転の上、往々にして色気よりも学術的好奇心が勝る娘。恐らく旦那よりもそれらを優先しそうで、料理も廃棄物のようにマズいけれど……自慢の姉を、娶ろうという数奇な変わり者が今しばらく現れませんように。
そう願いながらリーザは悪戯っぽく笑って片目を閉じた。
「え、だってお姉さまみたいな変わり者を貰おうなんて勇気のある人は……」
「リーザーッ!!」
お昼過ぎの、マリスタン。
麗らかな日和のもと、有象無象に散らかった研究室にて二人の姉妹が騒々しく駆ける。
戦いの気配を感じ取って、早々に肩から降りたリリーは本棚の上に丸くなるや、いつものこととばかりに大あくびを浮かべて二人を見やった。
 ”ニャ” 今日も平和だ、そして多分明日も平和だろう。
顔も見たことがないが、もしハーウェルとか言うこの子たちの義父が今の光景を見たら苦笑するだろうけど、喜ぶに違いない。でもそいつは大馬鹿者だ、もし会うことがあれば思いっきり引っかいてやろう。そう思いながら猫の意識は眠りにまどろむ。
「誰も貰い手が居なかったら私がもらってあげますわ。」
変な意味ではないのだろうが、というか冗談なのだろうが。
このタイミングでその台詞はいろんな意味で台無しですわよ、と突っ込みつつリリーの意識は闇に消えた。
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