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《adroad alternate》のPLGaramの作戦本部(?) 燃える物を集めて何事か企んだり、PCの設定を練ったりと、AAでの生活の拠点になる(予定)のblogです。
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プロフィール
HN:
Garam
年齢:
35
性別:
男性
誕生日:
1990/06/09
職業:
大学生
趣味:
中世,RTS,チェス,読書,TRPG,なりちゃ,料理,映画
自己紹介:
好き:
・なりちゃ、TPRG(徹夜も辞さぬ!)
・中世ヨーロッパ&トールキン的ファンタジー
・混沌としたものと同時にほのぼのとしたものも好き
・亜人種バンザイ
・甲冑大好き
・戦術的な頭を使うゲーム(戦略は苦手)
・好きなゲームはMount&Blade,Company of heroes
・ロマンがあるのはWWⅡまでだと思っている
・騎士道はロマン

嫌い:
・ヌルゲー、能力インフレゲー
・ファシズム
・辛い物
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お久しぶりですこんにちは。
ブログ主でさえすっかり存在を忘れていたところを、とある友人に指摘されてようやく思い出し、「秘境だから怖くないもん!」の心理で今後の創作の拠点にさせていただこうと思います。

とりあえず次の小説の設定をある程度組んだからあげていくんや。
こう、共通の世界感で何作か書く予定で、その一作目の骨組みも書いたので、
そちらは「一神教国出身者」でページ内検索すれば一発でござるとだけ。


さぁ! ブラディーコピペターイム!( ゚д゚)


             『竜騎士物語C設定&環境設定』


■環境設定(思いつき単語一覧)
霧深い国、深い森、暗黒時代の技術文化レベル、村落と小城塞、森での放牧、切り立った山脈、雪解け水の河、各家ごとの疎らな農地、物騒な噂、慢性的な亜人と賊と軍隊による略奪の脅威、城壁に囲まれた狭く不潔な都市、広大な農地、広い道、着飾った市民、汚れて鎖に繋がれた奴隷、奴隷市場、麦の北限、霧降山脈を飛ぶドラゴン、各諸侯が城を林立、群雄割拠、組織的になりつつある亜人の襲撃、亜人も十把一絡げにできない、難民化する亜人…


◆亜人、ゴブリン
人間がそうであるように、ゴブリンといっても様々。
中には理性的な固体も居るが、その比率は人間に対して圧倒的に低く、概ね残虐で粗暴である。
とはいえ悪知恵と悪意においては人間に劣るらしく、数と繁殖力、頑健な生命力に頼んでなお、組織的な人間の軍隊に対して劣勢な場合が多い。
大抵は森の中や洞窟の中に小集落を築いて暮らし、それぞれ族長か王を抱く。場合に寄ってはそれらが協調し、一つの軍団を組むこともある。
ただ往々にして彼らは独立しており、内輪もめや同族間での略奪戦争も珍しくない。労働力や繁殖力の少なくない部分を社会奴隷、略奪奴隷に頼る。
食料は狩猟と原始的な畜産業、農耕は安定した土地と集団を築けないうえ、しばしば拠点をかえるためいたって小規模である。
好物は新鮮な肉だが、人間の作る料理も好む辺り味覚は近いらしい。
自分達の容姿を醜いと感じている。人間の学者は彼らが遠い昔は近い種族であったのではないかと推測している。
優れた採掘者であり、鍛冶師である。鉱脈を見つける術を代々継承する者がおり、優れた鉄製の防具は彼らの生存を大いに助けている。
基本的に遠い昔の盟約において冥王の側に立った種族であり、口伝と僅かな資料によって彼らはその記憶を保ち、人間を仮想敵と定めている。


◆亜人、獣人
犬、狼系の獣人が圧倒的多数だが、それ以外の獣人もごく少数ながら存在する。
かつて大陸の殆どを覆っていた深い森の中で各家族ごとに暮らし、移動型の狩猟生活を営みながらゆったりと暮らしてきた。
しかしここ千年の人間の繁栄は目覚しく、少なくない森が伐採され、彼らはその姿を人間の前に晒すようになる。
固体の能力は高いが無双できるほどではなく、そもそも集団、文明を持たないため抵抗らしい抵抗も出来ずに狩られていった。
その多くは人間にとって好ましい容姿をしており、限定的ながら交配も可能とあって森に隣した民の貴重な労働力かつ性処理用かつ財産、すなわち奴隷として扱われるようになる。
辺境の村落であったり、文明程度が低い国の場合には彼ら獣人は脅威であり、その恐怖の記憶が更に彼らへの扱いを苛烈なモノにしている。


◆人間、一神教の国々
大陸西方の大半を占める人々。南東の係争地に聖地を持ち、排他性を特徴とする共通の宗教を崇めている。
その国々の多くは古代には流浪の蛮族であり、それが徐々に土着し、文明を持ち、亜人に淘汰したりされたりしながら国を築いた。
制度は緩やかな封建制。王を頂点に抱くが、それは形式的な物であって実質の権限はあまりない。
各土地を修めるのは諸侯であり、街を1,2。村を数個といった具合に一つの地方を州と呼び、1州を修める諸侯を伯爵、複数の州を治め、伯爵を配下に持てる者を公爵と呼ぶ。王は少し大きな公爵であり、有力な公爵は実力で王を凌ぐ。
共通する言語の人々と国を形成し、王を頂点に纏ってはいるものの、年中お互いの州の称号を求めて争っている。複雑怪奇な婚姻と同盟関係が結ばれ、王を凌ぐ実力をつけた公爵が独立、あるいは自分の気に入る王候補を王に立てるため戦を起し、そういった諸侯を「キングメーカー」と呼ぶ。
最小単位の貴族を騎士と呼ぶ、しかしそれは元々騎乗して戦う戦士の総称だった。騎士道と呼ばれる道徳観があり、全ての貴族はかくあるべきと推奨されている。が、実際にそれを行う者はまず居らず、かつての蛮族がそのまま豪華な服を着て権力を振るってるに過ぎない。
国民性は非常に残虐で粗暴である。ゴブリンなどと違うのは社会性を有し、残虐性を覆い隠し、より陰湿さを増したところにあるだろう。
勿論個体差、地域差は大きい。しかし都市では狭い城壁内に大勢が詰め込まれ、大勢生まれては大勢ゴミに塗れて死んでいく。
農村では過酷な税率に農民は粥で命を繋ぎ、喜びのない毎日の労働に従事されている。
疫病、外敵、不作、圧政、不衛生、絶望……そういった負の感情に往々にして包まれている人々は、その捌け口をより弱い者への残虐さに帰結させている。
統治者はしばしば民心を掴むために勝利を大規模に宣伝し、得た奴隷を引き回し、安値で市場に放出する。
つれてこられた人々が悲惨な結末を遂げるのは言うまでもない事だった。
しかし必要は文明を加速させる。
長い粗暴な時代を続けながら、宗教家、技術者、商人、軍人……有閑階級が形成され、様々な学問が発達の兆しを見せていた。
共和国には及ばないものの商業も発展し、職人階級の相互扶助組織であるギルドも形成され、混沌とした都市は飛躍のエネルギーに満ちていた。
ここに大きな変化として冒険者組合の活躍が上げられる。
元々外敵である亜人や魔物に対抗してきたのは貴族であった。彼らが人々をまとめ、先頭に立ち戦い、その分彼らは支配の正統性を得ていたのである。――最も今では義務をないがしろにして権利を貪る貴族が大半であるが、原点はそうだった。
そして今や、貴族同士の闘争で生まれた傭兵たちが商人と結び、亜人討伐をビジネスとして始め。都市に蠢き、農村で停滞し、いつ腐って死ぬとも分らぬ有象無象の若者達が突破口として見出すのが冒険者の道だった。
毎日雲霞の如く群がって、蟻のように大勢死んで行く。大半の人間は己の程度を知り、諦め、日暮しの冒険者として安酒場に溜まる暮らしを選ぶが、ごく一部の、努力と運と能力が結実した者達は栄達を掴み、騎士階級に進む者も居る。
もっともその彼らも貴族から見れば使い潰しの利く便利な戦の駒でしかなかったが、それでも前途に絶望しかない下層階級には憧れだった。


◆一神教国出身者 ロレンスの物語
“ロレンス”
栄達を夢見て戦場の露に消えた農村生まれの傭兵と、安い酒場に巣食う売女を親に持つ。
母親の「やらかしちゃったよ」という苦笑と共に生まれた彼は、都市に住む多くの子ども達と同じように、混沌とした、概ね悲惨な環境に育った。
子守唄は母親とその同僚達の嬌声、酔った男達の罵声と喧騒。吐瀉物と排泄物に塗れた路地裏を遊び場に、魔女の釜のような都市を庭にして大きくなる。
このまま安く辛い労働に従事して、いつか病気をするようになり、まじない医者の治療で親のように死んでいく。
多くの同年代が諦めと共に受け入れる運命を、いつしか彼は否定した。
彼は辛い労働と、日々の生活で得た金銭を、楽しみと気晴らしには使わず貯めていた。
その僅かばかりの金銭で粗末な武器と防具を買い、残った代金で代書屋を雇って冒険者組合への登録手続きを行った。
登録をしたからといって訓練をしてもらえるわけでも、何か教えてもらえるわけでもない。
ただ仕事の斡旋をしてもらえる。武器を持って、集団を組んで、亜人に立ち向かい、内臓をぶちまけて死んでいく人間が必要な場所へ送られる。
彼は幸運にも立派な肉体と、優れた運動神経を持っていたが、その程度の人間は幾らでも居た。
彼が生き残って栄達を掴むか、はたまた酒場で肝臓をやられて死ぬまで生きるか、病や敵の刃に倒れて死ぬかは定かではない。

彼はその後――
・小型の竜、ワイバーンと出会う。彼はそれを「ポチ」と名づけて生涯の相棒とした。    「冒険者と小さな竜」
・各地を転戦する生活を送っていたため娼館に通えず、金もあったのでエルフの奴隷を買った。「冒険者と小さな竜」
・ポチが発情期を迎えた。婿が欲しいと騒ぐので、彼女と一緒に白峰山脈へ向かう。     「ポチの婿取り」
・その道程でとある辺境国の領主の居城が攻め立てられており、ひょんな事からそれを助け、騎士として土着する事になる。色々と諦めていた奴隷を一方的に嫁にして、生涯大切にすることを誓う。 「ポチの婿取り」
・一神教国が東方神聖軍を起す。その矛先の一つとなった辺境国の騎士として奮戦する。   「血塗れ神聖軍と竜騎士」
・甚大な被害を受けながらも撃退。功績により領地を得て、彼は領地持ちの騎士となった。  「血塗れ神聖軍と竜騎士」

悲惨な境遇からのスタート。
それを覆すような明るさと逞しさ、そしてヒドさで元気に物語は元気に進んでいく。
痛快な成り上がり物であり、立志伝。戦闘描写、風景描写、町の暮らしと人々の悲喜交々、切ない(?)恋愛劇である。
奴隷エルフちゃんが健気である。   そして非常に重――うわまてなにをするー! グワー!

ともあれ、上記の3部作構成となる模様。
第一部「冒険者と小さな竜」
混沌とした都市での少年時代、僅かな金銭で身一つから始めた一山幾らの冒険者時代初期、
彼自身諦めに包まれていた頃に、一発逆転の出会いとなったポチとの邂逅。そしてワイバーン乗りとしての活躍と、稼いだ金によって奴隷を買うというカタルシスを描く。

第二部「ポチの婿取り」
一部の重さを上塗りするくらいの気持ちでコミカルに描く――わけがなかった。
いや、コミカルさは交えるつもりだが、軍勢とそれを維持する道程、それぞれの指揮官や人々の気持ちを描くシリアスな面も多いにある。
第一部において奴隷扱いし、それが生涯変わらぬように思えてずぅっと沈痛な気持ちで居たエルフちゃんのフラグを回収するカタルシス。

第三部「血濡れの神聖軍と竜騎士」
騎士となり、美人のエルフちゃんを嫁にし、立派な家を持ち、娘にも恵まれた順風満帆のロレンス爆発しろから始まる。
しかし彼はそれに値する苦難を味わってきたわけだが、その努力の積み重ねを一撃で突き崩しかねない事態が発生、それが西方一神教諸国による神聖軍である。
伯爵は防衛の為の軍を参集し、ロレンスも騎士としてそれに応じた。ついに部外者ではなく当事者として戦に…守る物を抱えた戦が始まる。
心境の変化、エルフちゃん健気prprを描きつつ一番の見せ場である戦までを盛り上げていく。
圧倒的な物量、同等かそれ以上の技量を持つ竜騎士もぞろぞろしており、いつになく苦しく、絶望的な戦いが続く。
何度も諦めかけては守りたい者に助けられ、どうにかこうにか苦難を乗り越え、そしてそのカタルシスとして勝利し領地を得、ハッピーエンドという流れ。
とりあえず書きたいのは上空で腕利きの竜騎士と戦い敗北し、撃墜されるシーンである。
腕利きと戦う時の畏怖、そしてその相手に腕を認められる興奮、お互いに認め合う騎士道を描きたい。



http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/64454d99e3bda9e28bd9186b42f39e55/1391234217


あまりにも項目がたきに渡りすぎてコピペが大変なので横着をする。
ストーリーエディタファイルです。フリーソフトですので公式からダウンロードしてご利用ください。

あづい……僕の部屋の窓は西側の壁をほぼ占有しているのですが、それ以外の方向に窓が無いため熱が大量に入り込むというのに排出する手段がないのです。クーラーはまだつけたくないし……我慢する。
しかし、自分の書いたものを後から見て毎度恥ずかしくなるんですが、懲りずに今日も書いていきましょう。
本日のネタは種族間戦争。
大体史実で言うなら17世紀くらいの技術水準を思い浮かべて、君主制でもう少しで憲法と議会が生まれるかなーくらいの時代。ライフリングの技術と鋼鉄の技術があり、内燃機関は……んー、ないとつまらないのでまた風石に登場してもらいますか。

ふーむ、神話の時代より英知と理性を以って反映を築き、あらゆる人の文明の憧れであったエルフによる王国。
幾たびかの王朝交代を経ても数千年に渡り存続してきたエルフによるアノンフィル王国、人類の間に退廃と不和が広がり、疫病が彼らを襲った時には彼らを救い、飢餓の時には耕作の知恵を授けた。
圧倒的に洗練された文化と繁栄を築き、時には人類を教え、導く存在。
しかし科学の芽生え、自ら栄華を掴むことができるようになった人間の王達はエルフを疎うようになる。
王ばかりではない。
宗教家は自分達の信じる神を冷笑し、自分達の神より古い神を信じるエルフを異端とののしった。
商人と軍人はエルフの築いた数千年分の富と利権を求めた。
貴族はエルフの持つ長寿と美しさを羨み。
平民は全てを羨み、為政者の煽るまま日々の苦痛の原因をエルフに求め怒り狂う。

――今こそ邪悪なるエルフに裁きの鉄槌を下すべし。

うねり高まる反エルフの感情に、教皇ウラヌス19世は応えた。
「神はそれをお望みだ」
エルフ征討の為の神聖軍が宣言され、立ち上がる諸王を代表しニテンス王が総司令官となった。
諸王国は艦隊を編成し、史上最も強大で、熱狂に包まれた軍勢が陸海空から攻めかかる。
人間の愚かさを嘆くエルフであったが、彼らとて身にかかる火の粉は払う。
過去幾たびも繰り返された戦乱、それらの大半は人間の間で全てを手に入れた王が次なる欲を伸ばしてきたときに起きてきた。その王と一族さえ倒せば内乱が始まり戦争は終わる……これまでの戦と同じように考えていたエルフは、さほど危機感を持ってはいない。能力の高さもその理由の一つだったろう、エルフは元より高い魔力を持ち、一人一人が人間の大魔術士数人分に匹敵する。そもそも銃や大砲を持つ必要すらないのだ。
しかし神聖軍が国境に出現し、高名なエルフ達が次々と銃砲撃に倒れ一夜のうちに前線が崩壊したことで、史上初めてエルフは人間を恐れた。
歴史家は次のようにエルフの敗因を評している。
「エルフは欠乏に恵まれぬという悲劇に見舞われたのだ。」
発明は必要から、工夫は不足から生まれる。
生まれながらに高い能力を持ち、理性的で愚かさを知らぬエルフ達は無い状態からの出発を知らず、敗北を知らない。恐怖をはじめとする感情にうろたえ、元来の能力を発揮する間もなく次々と都を失っていった。
野を焼き、財産を略奪し、果てはエルフのその身柄すら売り物にして神聖軍という名の略奪者達は王都を目指す。
更なる侵略を、更なる富を、男は殺し、美しきエルフの女は奴隷に落とす。
火が枯野に広がるように略奪者達はエルフの栄華を焼け野原と廃墟に変えた。
高名なエルフが人間の雑兵に無残に撃たれ、幾千年積み上げた文化の都が軍靴に踏みにじられ、才女達は鎖に繋がれ家畜のように売られていく。その様を嫌というほど見せ付けられたエルフ達は怒りという感情を覚えた。
エルフの王に率いられた戦士たちは、戦線が伸びきり勝利に酔いきった人間の軍勢を次々に駆逐し始めた。
神聖軍は森を一つ奪うために百の兵を失い、丘を一つ取るために千の兵を失い、街一つのために万の兵を失った。
前線で戦う平民とエルフの怨嗟の声を聞きながら貴族と王は唾を飛ばしながら叫ぶ、「殺せ、殺せ、殺せ……」
かくして膨大な血量を必要としながらも神聖軍は10年の時を経てついにエルフ王都を包囲する。

……なんというか、我ながら中二乙。
まぁ、中二を厭うては試行錯誤も難しいし、試行錯誤無くては進歩もなし。
んー、よし、ここから小説形式にしよう。

「少佐! 全中隊配置完了との報告です。」
「あぁ、ご苦労。」
ニテンス王国陸軍 第7歩兵大隊は攻囲戦司令部の指示通り王都西側の稜線に展開、あたりを見渡す小高い赤土の丘の上に大隊司令部はあった。レバーアクションライフルを携えた兵卒が敬礼し、大隊長の天幕を辞す。
大隊長ラーベ少佐は痛む目を抑えて先ほどから睨み続けていた戦略地図から目を放す。
「戦闘開始までには1時間ほど猶予があります、少しお休みになってはいかがですか。」
傍らに控える若い副官、ヴェルナー中尉が心配そうに休息を促すのをラーベ少佐は笑って手を顔の前で振る。
「いや、指揮官が働けば働くほど部下の損失は減る、砂時計の砂は戻らん、今のうちに出来ることをしておきたいのだよ。」
「そうですか……ではせめておいしい紅茶を淹れさせていただきます。」
ありがとう、と精悍な頬を緩ませて頷き、従卒に任せず自ら湯を沸かしに行く副官の背を見送りながら今後のことに意識は戻る。
「どうぞ。」
程なく出された紅茶――職人芸のそれを味わいながらもラーベの表情は暗い。
「お気に召しませんでしたか……?」
「あぁいや! もちろん旨い、君の紅茶は職人芸だと思う。 ただ、それとは別に……この茶葉の出所を思うと、な。」
なるほど、と副官は頷いた。
この世界における最高品質の茶葉はエルフの手で作られる。秘匿され人間には伝わらぬ技を用いて作られるそれは神の作る芸術品のように繊細な味わいだという。それを我々が先の町を陥落させた折、由緒ある商家の倉庫から略奪してきたものだった。
「……すまん、これは戦争だったな。」
繰り返される蛮行、それはラーベにとって胸糞悪いことではあったが、一介の軍人が政治に口を出せるとも、また出すべきでないとも考えておりどうにもできないことだと思っていた。
せめて自分に出来ることといえば、罪なきエルフを効率的に殺戮し部下の被害を少しでも減らす方法を探すことだけ。
「いえ……本国からの備蓄茶葉で淹れなおしてきます。」
出してもらったお茶は飲み干しつつ、傍らには副官、ランプの照らす明かりの中、大隊司令部にラーベが地図を触る音だけが響く静寂が訪れるのだった。

それは人間の非業に対し、神の怒りが成せる技なのだろうか。
血のような赤みを帯びた厚い雲が空を覆っている、それは太陽の光を殆ど遮り、真昼だというのにあたりは夕方のように赤く、暗い。
しかし大地が赤いのは人間とエルフの業だった。
数えるのもバカらしくなるほどの砲撃、応酬し放たれるエルフの破壊魔法が大地を抉り、人とエルフを粉々に砕いて大地は着々と血を吸っていく。
第4大隊旗下のE中隊は196名は王都西側の先陣を切り、砲兵大隊の支援を受けながらエルフの破壊魔法が織り成す爆発の間を駆け進んでいた。
「チクショウ! 味方の頭に砲撃を落とす馬鹿はどいつだ!」
しかし混乱する無線は砲兵部隊に間違った情報を認識させ、25ポンド砲の榴弾がクレーターに伏せる歩兵達を次々と吹き飛ばしていく。
阿鼻叫喚、耳が馬鹿になる騒音と舞い散る土砂が口に入るのもかまわずにクレイ大尉は無線兵から受話器を奪い取る。
「火砲任務! アルファー775、ベータ381 火砲承認――…撃てェッ!」
ゴォォウ……。
大地を揺らす方向がはるか方向の砲兵陣地から響く、胃を揺らす振動を感じ、クイン大尉はクレーターから上半身だけ這いずり出しながら双眼鏡を覗く。
視界には魔法強化された城壁が榴弾を弾く様が見て取れたが、少なくとも爆発は城壁を覆い視界を遮ってくれていることだろう。これで城壁上から破壊魔法で狙い撃ちにされずに済む……。
獰猛に笑うやライフルを引っつかみ大尉は立ち上がった、クレーターの中を振り返り、赤土の上で控える兵達に身振りを交えながら叫ぶ。
「諸君仕事だ! 王立砲兵の砲身が焼け付くまで5分……それまでに城壁へ取り付くぞ。この街は我々のものだ!分捕りに行くぞ、付いて来い!」
姿勢も低く大尉が走り出し、勢いづいた兵らが歓声を上げながらクレーターから這い出し駆け上がっていく。煙の間から闇雲に放たれた破壊魔法の光球が次々と着弾し地面を巻き上げる。
――ッ!
不意に足元が爆発し、反射的にジャンプして被害を軽減する。右足の太ももに裂傷が生じるがアドレナリンの分泌された脳は痛みを伝えず、大尉は遮二無二駆ける、視界の端の部下達の表情も恐怖と興奮で歪み、地獄の焦土を駆ける悪鬼どもを思わせた。
「ぎゃああああ。」
「ママァ! ママァアアアッ!」
城壁も間近というところでいつの間にか目の前を走っていた若い兵らが身体ごと吹き飛ばされた。
生暖かい液体を顔に浴びながら、彼らを省みる余裕すらなく大尉は駆け、身体を飛び越えて着地、前転しながら城壁の直下で膝を落とした。
城壁の直下はエルフ自ら張った魔力障壁の影響でエルフ自身も魔法を撃てない、なにより視界が遮られていては攻撃のしようもなく、そこは束の間の安全地帯だった。
「走れ!こっちだ――!」
後続の部下達を手で促しつつ、次々と城壁直下に飛び込む兵を受け入れる。
荒い息を整えながら面々を見渡せば皆一様に血走った目、中には軽くない怪我を負った兵も多いが興奮ゆえか動きに鈍りは見えない。
「アンダーソン! デモリッションチャージ!」
「アイアイキャプテン、離れろ! 耳塞げェッ!」
呼ばれて名乗り出た兵が、手に箱のような物を携え魔力障壁の手前の土に埋め込む。
そこから導火線のような物を延ばし、隣の兵が差し出した複雑な文様の描かれた小石を接続し――
「Fire in the hole!」
『Fire in the hole!!』
身体を背け、耳を塞いだ刹那骨をも揺らす振動が響き、轟音はもはや聞き取れないほど大きく音というより殴られた感覚に近かった。
しかし噴煙が収まった先には無残にも崩れた城壁が彼らに進路を示している。
時計を見れば丁度5分、砲兵隊は焼ききれた砲身を交換する作業に移るだろう。残った城壁の上に居るエルフが正気に返る前に城内へ突入しなければならない。
「Fix! Bayonet!」
『Fix! Bayonet!!』
大尉の掛け声を軍曹が唱和し、兵らが一斉ライフルに銃剣を装着する。
ライフルを肩に担ぎ、腰からリボルバーを抜いて天上に掲げながら瓦礫に片足を乗せて仁王立ちし、
「Follow me.....Charge!!」
リボルバーが振り下ろされた。
『うわぁああああッ!』
蛮声と共に銃剣を腰に構えた兵達が一斉に突入を開始する。
ようやく我に返った内郭の守備エルフがそれに気づき応戦の魔法を放った。
しかし城壁を爆破されたエルフ側が後方から続々と押し寄せる人間の軍を押し返せようはずもなく、王都の包囲戦は間もなく終盤に差し掛かるのだった。


あ、あるぇ……?
十字軍っぽい宗教戦争を予定していたはずが、書き上げてみたらWWⅡのイギリス軍風味だったでござる。
何を言ってるかわからねぇと思うが(ry

いつものこととはいえ衝動的に書くとこうなっちゃうのよね。
まぁいいか……城内戦城内戦ー。
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